治療方針

検査結果と治療方針
検査結果と治療方針きんときまめの病気について
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まさかの乳がん

左胸の腫瘤が悪いものと診断されてからは
通院&検査の日々でした。
全身のPET検査、胸のMRI等々。
また、私の【赤ちゃんをあきらめたくない】
という言葉を先生は覚えていてくださって
大学病院では、抗がん剤治療により妊孕性を失ってしまう可能性のある
患者さんに対して未受精卵の凍結をすることができますよと、
やってみますか?と教えてくれました。
先生はすぐに婦人科の不妊外来に予約も入れてくれました。
(卵子凍結についてはまた後で詳しく書きます)

と同時に、精密検査の結果が出て私の病気は
【左乳がん、ステージ2A、サブタイプ=トリプルネガティブ】
という診断となりました。

乳がんの種類

自分が乳がんに罹患するまで知らなかったのですが、
乳がんというのはただ単に乳がんとひとくくりにすることはできず、
その性格によって
5つのサブタイプに分類されます。

私のタイプはホルモン受容体ERもPgRも陰性、her2陰性の3つがすべて陰性の
トリプルネガティブというサブタイプのものでした。
このトリプルネガティブ、全乳がん患者の10%程度しか(諸説あります)なく
ホルモン治療も分子標的薬も効かないタイプのものなのです。
治療が抗がん剤一択になる。
もしかしたら、抗がん剤治療をしなくてもいいかも・・
とわずかに希望を持っていたのですがそれも見事に打ち砕かれてしまいました。
抗がん剤治療は避けられない。。。涙

※乳がん治療は抗がん剤がベストとは限らない?「サブタイプ」で変わる治療法

トリプルネガティブ

トリプルネガティブに関してはインターネットで調べると
本当に絶望的な悪いことしか出てきません。。。
トリプルネガティブ=悪性トリプルネガティブ=予後不良 
トリプルネガティブ=進行早い、
トリプルネガティブ=抗がん剤が効かない・・・等々
癌という病気でも絶望的になっているのに、
予後不良のタイプとは・・・・

あまりに落ち込んで見えたのか先生が今日は
悪い話と、いい話がありますと
すこしユーモアを交えて説明してくれました。

まず悪い話。
ステージ2のトリプルネガティブなので再発予防のために手術の後でも
抗がん剤は絶対やらなければいけない。
今のままだと癌が大きいので左胸を全摘しなければならない。

そしていい話。
トリプルネガティブは抗がん剤がよく効く。術前に抗がん剤をやって
抗がん剤がよく効いて癌が小さくなれば温存できるかもしれない。
もちろん温存するのであればその後放射線治療が必要だけど、
トリプルネガティブの場合はホルモン治療が効かないので
放射線治療が終わったら
それで一旦治療は終わり。あとは経過観察。

またほか4つのタイプは
3年を超えても再発率は0にならず寛解ということにしかならないが
トリプルネガティブは3年超えて再発がなければ完治したと思っていい。
治療の後最初の3年が山だけどね。
抗がん剤は術前にやっても術後にやっても生存率は変わらないと。

治療方針の決定

全摘でもよければ、すぐ手術、温存したければ先に抗がん剤をする。
先生は私はまだ未婚だし、これからの私のQOLを考えれば
術前化学療法をお勧めするけど
どちらでもいいですよと。
抗がん剤はつらいけど、癌が小さくなっていくのが実感できるから
励みになることもありますと。
もちろん術前に抗がん剤治療をして、
万が一抗がん剤が効かないという事があれば
抗がん剤は中止してすぐ手術に切り替えますと。
(トリプルネガティブではまれに抗がん剤が効かないタイプのものもあるそうです)

抗がん剤の治療方法もいくつかあり
通常では8クール、3週間を1クールとして約半年間なのですが、
もう一つ2週間1クールとして約4ヶ月間という
ドーズデンス療法という治療も提案されました。

このドーズデンス療法は1クール間が短いため
通常の3週間1クールの治療よりもきつい治療となります。
それでも、私はまだ若いからそれが可能、
かつ効果も通常の治療よりも高いと臨床データが
出ていると説明してもらいました。

また私の場合進行がんで、再発率も決して低くないので
ドーズデンスをお勧めすると。
でもそれも私ができる方、
好きな方を選んでいいと先生は言ってくれました。

また先生は、
これからインターネットで色々自分で調べたりして不安になったり
疑問に思ったりすることも沢山あるでしょう。
でももしそうなったり疑問に思ったこと、
不安に思ったことは何でも質問してくれて構わない。
なんならそのインターネットのページをプリントアウトして
もってきてくれてもいいですよと
なんとも頼りになることを言ってくれました。

なのでこの時私は、
【トリプルネガティブはなぜ予後不良と言われるのか?】と
【同じ病気で亡くなった某アナウンサーは何故亡くなったのか?】
と質問しました。

答えは、トリプルネガティブはホルモン治療や分子標的薬が利かず、
抗がん剤一択になり、
まれではあるが抗がん剤が効かないタイプもあるから
そういわれがちなんだと思う。
でもトリプルネガティブを克服して元気になっている人を
先生は沢山治療しているし見てきている。

亡くなった某アナウンサーは
最初の段階でほっといたからと説明してくれました。
※某アナウンサーへの見解はあくまで私の主治医の見解ですので、
今となってはそれが正しいかは分かりません。ご注意下さい。※

あなたはラッキーですよ。
早く発見することができて、リンパ節にも多臓器にも
転移がないんだから。
治せるんだからと言ってくれました。

普段は穏やかな感じの先生ですが、
質問したことにはごまかさず明確に
はっきり答えてくれるこの先生に好感をもちました。

闘う決意

確定診断と治療方針の説明には
神奈川から母も説明を聞きに来てくれました。
私の実家では私の治療について家族会議がなされたようで、
神奈川に帰った方がいいのではという意見があったようです。
母にも言われました。
【先生の治療方針の説明によっては
神奈川に帰ってきてもらうと。】
ただ抗がん剤治療は通院でもできるという事、
神奈川に帰るとなると金時ファミリーは一旦
誰かに預けなければいけないということ、

金時ファミリーと離れて暮らすことになった時の
私の精神状態を考慮すると
熊本で治療した方がいいのではないかという事になり、
熊本で治療することとなりました。

という事で母と相談し色々考えた結果、
温存希望で術前化学療法、ドーズデンス治療を
受けることに決めました。
私と癌との闘いの始まりです。

中には何も癌になっているのに熊本にいなくても、
熊本に移住しなくても・・・
と言う人もいましたが、
考えてみれば移住のために会社を12月に退職
しなければ健康診断を3ヶ月も早く受けなかったわけで、
もし移住を決意していなければ
普通に仕事をしていて健康診断を受けるのが3月。。。
ということは癌を3ヶ月も放置していたことになるのです。

2017年の3月の健康診断の段階ではしこりも
触れることもなくなにもなかったのに
たった9ヶ月で2cmまで進行してしまった、
このスピードのことを考えたら、移住を決意しなければ
今頃どうなっていたのかと・・・恐ろしいことです。

ここまで癌と確定診断されるまで思い出しながら書いてみました。
治療日記では抗がん剤治療中日々つづったことを載せています。

※ずっとFACEBOOKで一部の人に向けつぶやいていた内容ですので
内容が少しかぶるところもあるかもしれません。

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